よゐこの人気について


「笑えないスベリ芸人」とよく言われるよゐこがここまで売れたのは、
渡辺満里奈さんがきっかけだったのではないだろうか?
まだ当時、よゐこがまだデビュー間もない頃、
満里奈さんが たまたま仕事で大阪に来ていた時に、
新人だったよゐこのネタを見て、おもしろい!と思い、
自分の東京のラジオのゲストに呼んだことがあった。
よゐことしても、なぜ自分たちがあの渡辺満里奈から声がかかったのか、
全く意味が分からなかったらしいが、
それがよゐこ初の東京での仕事であり、現在の活動の大きなきっかけとなった。


そして「新しい波」を経て、デビュー2年目にはもう、
とぶくすり」で東京に進出していたから
それはまさにエリートコースであった。その上、大阪でも
MBSヤングタウン」への起用も早く、その後パーソナリティーを7年勤めるなど、
業界での評価はやはり高く、そして早かった。


しかし、よゐこのあの芸風で売れるのは、決して容易ではなかったはずだ。
決して、万人受けする笑いではなく、むしろ理解されないことが多い中、
視聴者に媚びることなく、あの独自の笑いのスタイルを一切変える事無く、
ここまで来れたのはすごいことである。
(有名になるには、誰にでも分かることをしなくてはいけない。
言い方をかえると ベタもやらなくてはならないのだ。)
お笑いでも、たくさん芸風やキャラクターがかぶっている中で
よゐこの芸風は他のどのコンビとも一切かぶっていない
いわゆる「シュール」な芸風(私はあまりこのくくりは好きではないが)で、
ここまで来れたのは、実はすごい事である。
よゐこが売れたのは「運がよかった」などという
そんなレベルの話ではないのである。


そして、濱口さんの計算どおり、
吉本興業は芸人さんがたくさんいるから競争率が高いという理由で、
層が薄いと考えた松竹芸能に所属したのも正解だったかもしれない。


しかし、視聴者にとってはそんな事どうだってかまわない。
タレントとして、業界での評価が高くても、
次の仕事へ結び付けるには、視聴者の評価が高くなければならない。
業界と世間で、これほど評価の差が激しいコンビも珍しいかもしれない。




芸人批評「よゐこ」TOPへ 「お笑いの世界へ〜芸人批評〜」TOPへ
●2000年08月20日初回更新日
●----年--月--日追記・修正更新日